人身扱いにするべきか
2025/10/10
1 はじめに(人身扱いにするべきか)
交通事故の被害に遭われた方は、相手方の保険会社と示談交渉を行い、適切な賠償金を獲得するために努めるのが一般的です。
その交通事故が、死亡や重度後遺障害につながるような事故の場合には、疑義なく人身扱いになると思います。
しかし、事故直後にそれほど重度の痛みがなかった場合など、いったんは物損として扱われているケースもあると思います。その後、数日経ってから痛みが発生してくるといったケースもたくさん見てきました。
このような場合、人身扱いにするべきでしょうか。
2 人身扱いにしないとどうなる
まず、人身扱いにしないと、それだけの事故だったという認識を持たれてしまう場合があります。例えば保険会社から、「物損扱いの事故ですよね?」という具合に扱われ、痛みが激しくても理解を示されない場合があります。
自賠責に傷害部分の保険金を請求する際にも、疑問を持たれる可能性があります。
また、実況見分調書が作成されません。そのため、事故態様について詳細な捜査が行われずに、物件事故報告書という簡易な報告で済まされてしまいます。これによって、事後的に過失相殺が争われた場合に、交通事故の被害者の方が認識している事故態様を立証できない可能性があります。
そのため、お怪我をされたのであれば、人身扱いにしておく必要があります。
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河口法律事務所
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