その他の後遺症について~上肢の可動域制限について
2025/08/20
交通事故により骨折し、可動域に制限が残るというケースは、実務的には非常に多く経験します。
これらの可動域の制限は、後遺障害の世界では、機能障害と言われますが、上肢及び下肢の機能障害があります。
今回は、上肢の機能障害について見て行きたいと思います。
上肢の可動域障害
(1)上肢とは肩関節・肘関節・手関節までの3大関節及び手指の部分をいいます。後遺障害等級認定においては,肩関節と,肘関節と,手関節(手首のこと)を特に上肢3大関節と呼びます。
手関節から先は、手指として後遺障害等級認定の対象として特に別異に取り扱われることになります。
(2)機能障害とは、以下のものをいいます。
①「上肢の用を廃したもの」
②「関節の用を廃したもの」
③「関節の機能に著しい障害を残すもの」
④「関節の機能に障害を残すもの」をいいます。
①「上肢の用を廃した」とは,3大関節のすべてが強直し,かつ,手指の全部の用を廃したものをいいます。
もう少し詳しく見ていきます。
強直したとは,関節の完全強直またはこれに近い状態にあるものをいいます。いわば関節が完全に動かなくなったか,これに近いような状態にあるものを指します。
②「関節の用を廃した」とは,a関節が強直したもの,b関節の完全弛緩性麻痺またはこれに近い状態にあるもの,または,c人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち,その可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているものをいいます。
a関節が強直したとは,関節の完全強直又はこれに近い状態にあるものをいいます。いわば関節が完全に動かなくなったか,これに近いような状態にあるものを指します。これに近い状態とは,関節の可動域が健側の10%程度以下に制限された場合をいい「10%程度」とは,健側の関節可動域角度(せき柱にあっては,参考可動域)の10%に相当する角度を5度単位で切り上げた角度とされています。
③関節の機能に著しい障害を残すものとは,a関節の可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの,b人工関節・人工骨頭を挿入置換した関節のうち,その可動域が健側の可動域角度の1/2以下に制限されているもの以外のものをいいます。
④関節の機能に障害を残すもの」とは,関節の可動域が健側の可動域角度の3/4以下に制限されているものをいいます。
(3)認定される可能性のある後遺障害等級は以下の通りです。
第1級4号 両上肢の用を全廃したもの
第5級6号 1上肢の用を全廃したもの
第6級6号 1上肢の3大関節中の2関節の用を廃したもの
第8級6号 1上肢の3大関節中の1関節の用を廃したもの
第10級10号 1上肢の3大関節中の1関節の機能に著しい障害を残すもの
第12級6号 1上肢の3大関節中の1関節の機能に障害を残すもの
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