労災民事責任とは

労災補償制度は、企業に過失がなくても、いわゆる無過失責任であっても、社会保障制度として労働者に給付を補償するものです。

しかし、これまでもお伝えした通り、休業補償としては、６割程度であり、また、慰謝料は補償されません。

これらは、労災事故が発生したことについて、企業側に過失責任がある場合には、労働者に体する安全配慮義務違反ということで、企業側に損害賠償請求を行うことになります。

この際の損害の計算は、交通事故で参照される損害の計算方法と同様の基準で算出することが通例となっています。

しかし、交通事故と違うのは、交通事故は、自賠法という法律により、過失が無かったことを、加害者が立証する必要がありますが、労災事故は、医療事故等と同様に、企業（医療事件なら医療機関）に過失があったことを、証明する必要があります。